1 全般性不安障害の説明
1.1 GADの診断
1.2 臨床像:
GADはどんな風に見える。
1.3 疫学
1.4 GADのコスト
1.5 要約と結び
2 全般性不安障害の認知モデル
2.1 不確実性への耐えられなさ(不寛容)
2.2 心配についてのポジティブな信念
2.3 ネガティブ問題志向
2.4 認知的回避
2.5 モデル構成要素間のつながり
2.6 モデルの臨床的関与
3 診断とアセスメント
3.1 臨床インタビュー
3.2 GAD診断の障害物
3.3 異なる診断
3.4 構造化診断面接
3.5 自己報告質問紙
3.6 要約と結び
4 治療の概観
4.1 治療アウトライン
4.2 モジュール1: 心理教育と心配自覚トレーニング
4.3 モジュール2: 不確かさの再認知と行動的エクスポージャー
4.4 モジュール3: 心配の有用性の再評価
4.5 モジュール4: 問題解決トレーニング
4.6 モジュール5: イマジナルエクスポージャー
4.7 モジュール6: 再発防止
4.8 要約と結び
5 段階的治療
5.1 モジュール1: 心理教育と心配自覚トレーニング
5.2 モジュール2: 不確かさの再認知と行動エクスポージャー
5.3 モジュール3: 心配の有用性の再評価
5.4 モジュール4: 問題解決トレーニング
5.5 モジュール5: イマジナルエクスポージャー
5.6 モジュール6: 再発防止
6 治療の有効性
6.1 治療の有効性を確立する基準
6.2 治療の有効性の研究
6.3 全体的結論
7 困難な要因への取りくみ
7.1 クライエントの困難要因
7.2 セラピストの困難要因
7.3 文脈の困難要因
興味深いのは、問題解決(療法)が組み込まれている部分で、著者らもその点を強調していました。
我々の意見では、この治療の重要なイノベーションの1つは、心配のそれぞれのタイプへ特定の戦略を使用することである。現在の問題についての心配には、しっかりとした問題解決実践を適用することが、きわめて有用な治療戦略であることを見出してきた。つまり、問題について心配するよりも、実際に解決してしまった方がベターなのです!
たしかに、GADの人が問題に直面することを、いろいろと心配することによって避けているのであれば、解決してしまえ!というのは、合理的な方法ですね。
GADは日本では、あまり注目されません。日本人の心性と比較的マッチする傾向なのかなと思います。あれこれ色々と悩んでいる人が、あまり浮かない社会というか、比較的好意的な、かわいらしいという評価をうけることもあります。
だからこそ、GADの治療法っていうのは、日本人にとって意味深いものでもあるのだろうと思うのです。