2012年7月30日月曜日

タイムマネジメントとライフマネジメント

日本心理学会の発行する心理学ワールド58号の「心理学者の時間管理術」という特集が面白かったので紹介します。まず、心理学ワールドとは、

「心理学ワールド」は1998年創刊され、1年に4号が刊行されています。毎号特集テーマを組み、気鋭の研究者の解説記事の他にトピック、インタビュウ、大学の紹介、心理のフイールド紹介、日本の心理学史等が掲載されます。心理学研究者に限らず、一般読者を想定しています。
日本心理学会-心理学ワールド

(上記心理学ワールドは、2012年10月10日にPDFで公開される予定です)

中でも、応用行動分析学の専門家 島宗理の「タイムマネジメントの理論と実践 ――そしてライフマネジメントへ」が興味深かったです。

行動の頻度を測り、環境を操作して、その独立変数の効果を判定するという一般的な行動分析の手法が紹介されるとともに、面白かったのは、島宗氏が『幸福度:その日どのくらい幸せに感じたか』を10段階で評価して記録しているという部分でした。

いくら行動内在的随伴性が整備できても、行動の自発が保障されたわけではないから(行動の“自発”は誘発ではないので当然といえば当然ですが)、もう一工夫必要になってきます。「どんな出来事が自分の幸福度を制御しているかをしらべる」というのは、面白い表現でしたね。まとめを引用すると、

  1. タイムマネジメントを訴求する人にはライフマネジメントをお勧めしたい,
  2. その方法論は行動マネジメントの様々な手法を用いればよいが、
  3. 重要なのは継続することであり,
  4. 継続するために肝心なのは,自分の行動は気持ちも含めて自分次第ではないことを知り,
  5. そうしながらも“成功”や“夢”や“幸せ”に向かっていく行動や気持ちや考えが強化される随伴性を探っていく
と提案されていました。確かにいくら、ToDo作って、効率化をしても「価値」が明確化されていなければ、コミットメントにはなりませんよね。こういう形で、というか、手続き的に「価値のワーク」が述べられているのかを調べてみたいですね。


島宗理のブログ

自然と人間を行動分析学で科学する